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紫希の園。

牙狼について書き並べています…。あまり文才がないですが、お楽しみいただけたら幸いです!

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そういえば… 

2011.02.15

昨日はバレンタインでしたね(-.-;)


すっかり忘れてました…


イベントなのに…


さてさて、大分遅れましたがバレンタインにちなんで書いてみました!


いやぁ、鋼牙の反応が…ね(//△//)


わかるよ、うん。


それでは、「伝えたいこと」です☆


続きからどうぞ♪


伝えたいこと




「じゃーん!」

リビングの一角。

カオルが意味ありげに綺麗にラッピングされた箱をソファで優雅にくつろぐ鋼牙に差し出す。

鋼牙はその箱の意味を分かっていない様子で、受け取るのを躊躇っていた。

するとすぐにカオルがふてくされる。

「もう、鋼牙ったら!今日は何の日?」

せっかく用意したのに…。

ため息混じりにそうこぼす。

その独り言を聞いて鋼牙は気付く。

今日がバレンタインであるということに。

世間では恋人…一般的には女性が男性にチョコをあげるという日だ。

そんな俗世間からは無縁な生活をしてきているせいで、どう反応していいのかが分からない。

素直に受け取るべきなのか。

はてまた「いらない」と一蹴すべきなのか。

いずれにしてもカオルの機嫌は損ねるだろう。

それもそのはず。

差し出された瞬間にその意図を理解し、反応を示すことができなかったのだから。

どうしたものかと思案していると、鋼牙はカオルの指に絆創膏がいくつも貼られているのに気付く。

「…怪我でもしたのか?」

カオルの手を取り、痛々しい傷を隠す絆創膏をぺりぺりと剥がす。

手当ての仕方が粗雑で、みっともないので絆創膏を貼りなおそうとしたのだ。

相変わらず手当ての仕方がへたくそだ。

鋼牙はそう嘆息してると、隠されていた傷が露になる。

……切り傷だった。

そのほか、隠してはいないものの手には軽いやけどの跡が残っていた。

「…これは…」

明らか、カオルが包丁で指を切り、お湯でやけどをした証だった。

「み、見ないで…!」

カオルは恥ずかしがって目を合わせようとしない。

《どうやら、カオルはお前さんに手作りのチョコをあげたかったんだろう》

左手中指に嵌まる友が口を開く。

鋼牙は心の中で舌打ちをした。

カオルの作る料理は人間の食べ物の概念を超えている。

常人では食べられないほどの味に、不気味な外観。

いや、問題はそこではない。

カオルが怪我をしたというほうが問題だ。

カオル自身には言っていないが、ゴンザには「カオルを調理台の前に立たせるな」ときつく言い渡してある。

怪我をさせないための、鋼牙なりの配慮だった。

それなのに怪我をしているのは、何故だ?

「お前…」

「ごめんなさい!ゴンザさんに無理言って、キッチン借りたの…!
 どうしても、鋼牙に手作りのチョコあげたくて…」

カオルが困惑した顔つきで鋼牙の目を見つめる。

身長差からか、カオルが弱冠上目遣いになる。

そんな目で見つめられては鋼牙は怒るに怒れなくなってしまう。

だが、何故怪我をしてまで鋼牙にチョコをあげたかったのか。

しかも手作りで。

料理がろくに出来ず、包丁も握れない環境下にいるなら買ったほうが早いのではないのか。

それなのに何故?

「チョコを…俺に?」

「これだけはまともに作れたの!…はい!」

カオルは強引に鋼牙にチョコを手渡す。

受け取ったのを見届けるとさっさと部屋に引っ込んでしまう。

鋼牙は一つため息をつき、椅子に座ってリボンを解く。

箱を開けると小さな手紙と苦労して作ったのがバレバレのトリュフがそこにあった。

手紙を読むと、震えた文字で鋼牙宛ての言葉が書かれている。

決して言葉には出さない。

けれど、今のカオルが本当に伝えたかった言葉が記されていた。

《なんだなんだ?顔がにやけてるぜ?黄金騎士ともあろう者が、そんなことで…》

鋼牙は口うるさい相棒を指から抜き取り、カオルの部屋へ急ぐ。

《俺様を置いていくとは、上等だぜ…》

ザルバもまた負け惜しみだった。

当の鋼牙は階段を駆け上がり、涼しい顔をしてカオルの部屋の扉の前に立つ。

ノックなどいらない。

普段からしていないから。

ドアノブを回し、勢いよく扉を開ける。

すると、ベッドの上で悶絶しているカオルを見つけた。

「カオル」

今だけは。

今だけは、黄金騎士としてではなく、一人の男としてカオルのそばにいよう。

そう思っての優しい声音だった。

「鋼…牙?」

枕に顔をうずめていたカオルは、おそるおそる鋼牙を見る。

「手紙、読んだ」

「うん」

「お前が思ってること、ちゃんと理解することが出来た」

「うん」

「だから、俺から言う」













「…好きだ」










カオルは驚きの表情を浮かべた。

あの鋼牙が。

いつもいつも表情が硬くて、何考えてるか分からないあの鋼牙が。

「好きだ」と言った。

あんな、気を許したような表情で。

「本当に…?」

確認のためじゃない。

けれどもう一度言って欲しかった。

「ああ」

「もっかい、言って…?」

「分からず屋だな」

鋼牙は扉を後ろ手で閉めるとカオルの近くまで近づき、耳元で同じように囁く。

すると、カオルの表情はぱっと明るくなった。

「うれしい…!」

「まさか俺がこんなこと言うとはな。明日あたりに槍でも降るかな」

「ホラーがわんさか出たりして」

「それは是非とも止めていただきたい現象だな」

「ははっ」

鋼牙がいつもの硬い表情ではなく、柔らかな笑みを浮かべている。

それがカオルには嬉しかった。

魔戒騎士ではなく、一人の男としてここにいてくれている。

それがこの瞬間だけでも感じられるから。

普段は決して出来ない砕けた会話。

それがいつまでも続けばいいのにとさえ思った。

でも、できないことはカオルは重々承知していた。

だからこれ以上高望みしない。

…たった一つを除いては。

「ねえ鋼牙?」

「何だ?」

「あのチョコ、食べてくれるよね?」

……しばし沈黙。

鋼牙の表情が少しばかり強張った。

つまりは、NO。

カオルは瞬時に理解し、頬を膨らませて拗ねる。

「いいですよーっだ!どーせ私は料理も作れなければお菓子も作れないんですから!!」

「あれなら、…もうとっくに食べた」

「…え?」

意外だった。

普段の鋼牙はカオルの手料理を口にしない。

なのに今回は食べてくれた。

カオルにしては嬉しいこと続きだった。

「…そろそろ指令の時間だ。行かないとな」

「あ、そっか…。今日は指令書あったもんね」

「心配ない。すぐに帰る」

カオルに耳打ちをして鋼牙は表情を一変させて部屋を出て行った。

耳打ちされた言葉がやけに嬉しく、今夜のカオルは眠れそうになかった。




リビングに戻ると、手早くザルバを指に嵌める。

すると全てを熟知したような口振りでザルバが言う。

《やけに帰りが遅かったじゃないか》

「うるさい」

《俺様を外していったのは、もしやチョコを食べたと偽れなくなるからか?》

…ばれている。

ザルバの言ったとおり、鋼牙はチョコを食べてはいない。

だが、おもむろにチョコを取り出して口に放り込む。

さほど噛まずに鋼牙は丸飲みに近い状態で飲んだ。

……涙目だった。

「分かっているとは思うが…」

《ああ。誰にも言いやしないさ。お前の許可がない限りはな》

「武士に二言はない」を改め、「魔戒騎士に…黄金騎士に二言はない」。

鋼牙の性格上、嘘はつけないのだった。







あとがき。


はい、本文が長いので手短に。

いかがでしたでしょうか?

…カオルお手製のトリュフの味、どんなんだったんでしょう??

あの鋼牙が涙目になるほどですからね…

隠し味に何か入れたとか←

あと、書いてて書くべきか迷ったのが

耳打ちしたあの言葉!!

…結局止めました。

あれの解釈は皆様方にお任せしますm(_ _)m

「私はこう解釈した!」

と教えてくださる心温かいお方がいらっしゃいましたら、どうぞコメントをお寄せくださいm(_ _)m
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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

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早野紫希

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